新年一発目のキューピーフィギュア制作は、エドヴァルト・ムンク『愛と痛み』。
このタイトルは『吸血鬼』とも呼ばれる。
ムンク本人は全くそんな意図はしていなかったけれど、友人に絵を見せたところ「吸血鬼」と言われたそう。
たしかに首にキスをする女性の赤い髪が血のようにも見えるし、男性の顔色が極端に青白いし(^^;)
人の見え方って面白いなぁと思わせるお話であり、言われたムンク自身もその後「吸血鬼」というタイトルで同じような構成で制作してる所も面白い。
ムンクの作品は、暗い色彩の中にパッと明るい色を使用していたり、構図がすっきりしているので、画面全体が明暗・手前と奥・中央に主題をドカン、などなどデザインの見せ方のようにメリハリがあってとっても見やすい。
だから描かれた表現にもすぐ入っていけるのだと思う。
心が悶々としている時に見ていると心地いい。
苦悩がそのまま表れた色彩や主題が、一人の人間として先人として今苦悩する自分をクールダウンさせてくれる。
痛みや悲しみ・愛の賛歌やロマンなどは、勇気がいる表現だ。
ただ見栄えの良いものや食べ物写真などその人自身の心が見えないものばかりをアップしているこの時代に、本来の心の有様を見つめる大切な機会をくれているようだ。
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